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公告方法をどれにするか

設立時にほとんど検討されないまま「官報に掲載する方法」と書かれる項目です。ただし後で決算公告や解散公告が必要になったとき、ここで選んだものに縛られます。

条文

会社法第939条第1項:会社は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
一 官報に掲載する方法
二 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
三 電子公告
同条第3項:電子公告を公告方法とする旨を定める場合には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、第1号又は第2号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
同条第4項:第1項の規定による定めがない会社の公告方法は、第1項第1号の方法とする。

4項が重要です。定款に何も書かなければ、自動的に官報になります。

3つの比較

官報日刊新聞紙電子公告
掲載費用掲載のたびに発生最も高くなりやすい掲載自体は自社サイトなら無料
別途かかるもの電子公告調査機関の調査(決算公告を除く)
登記公告方法として登記同左URLも登記される
決算公告貸借対照表の要旨同左5年間の継続掲載が必要
ひとり法人向きか回数が少ないなら妥当向かないサイトを長期運用する前提なら
電子公告は「無料」に見えますが、掲載期間中サイトを落とさない義務と、決算公告以外では調査機関による調査が必要になります。ドメインを手放したり、サイトを閉じたりすると問題になります。→ 独自ドメインのメールを用意する契約更新と自動更新の管理

いつ公告が必要になるか

場面関連
決算公告(株式会社)決算公告は必要か
解散したとき(債権者保護手続)解散と清算の手続き
資本金を減らすとき増資する場合の手続き
合併・組織変更合同会社から株式会社への変更

合同会社には決算公告の義務がありません。それでも解散や組織変更では公告が必要になるため、定款で方法を決めておく意味はあります。→ 合同会社の運営ルール

ひとり法人の現実的な選び方

公告する機会がほとんどないのがひとり法人の実態です。
→ 官報のままにしておき、必要が生じたときにそのつど掲載する
→ サイトを長く運用する前提で、決算公告を毎年出す方針なら電子公告を検討
→ 日刊新聞紙は、費用面で選ぶ理由がほぼない

後から変えられる

公告方法の変更は定款変更(株主総会の特別決議)+変更登記です。登録免許税と、司法書士に頼めばその報酬がかかります。→ 登記が必要になる変更の一覧

「とりあえず電子公告にしておこう」で登記すると、URLまで登記事項になるため、サイトを移すたびに変更登記が必要になります。使う予定がないなら官報のままが手間が少ないという判断になります。

定款を書くときに

公告方法は定款の相対的記載事項です。事業目的や本店とあわせて決めます。→ 定款の作り方定款の事業目的の書き方

次に読む

6問で次にやることを出す

出典:会社法939条(e-Gov法令検索で条文を確認)。掲載費用や電子公告調査の要否は、官報販売所・調査機関の案内で確認してください/最終確認日:2026年9月9日