特定商取引法の住所に
バーチャルオフィスは使えるか
この判断は2つの条件の掛け算です。①法律の求める住所にあたるか、②借りる会社の規約が特商法表記への利用を認めているか。どちらか一方でも欠けると使えません。
まず、法律が求めているもの
消費者庁「特定商取引法ガイド」は、通信販売の広告に表示する事項として、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号を挙げ、それぞれ次のように説明しています。
| 項目 | 求められている内容 |
|---|---|
| 氏名(名称) | 個人は戸籍上の氏名または商業登記簿の商号、法人は登記簿上の名称。通称・屋号・サイト名は認められない |
| 住所 | 「現に活動している住所」を正確に表示する。私書箱等の住所のみを表示することは認められない |
| 電話番号 | 確実に連絡が取れる番号。使用可能な番号を掲載していても、意図的に常に電話を取らない状態では要件を満たさない |
| (法人がインターネット広告をする場合) | 代表者または責任者の氏名も必要 |
出典:消費者庁「特定商取引法ガイド」通信販売広告について/通信販売広告Q&A
「現に活動している住所」をどう読むか
条文と解説が禁じているのは「私書箱等の住所のみ」の表示です。ここが判断の中心になります。
判断が必要なときは、消費者庁の原文と、契約するサービスの規約の両方を確認し、迷う場合は専門家に相談してください。当サイトで断定することはできません。
実務上、確認しておくべきなのは次の点です。
- そこで郵便物を受け取れるか(受け取れない住所は「連絡が取れる場所」になりにくい)
- 返品や問い合わせが実際に届くか(物販なら特に)
- 契約しているのが「住所の掲示」だけか、郵便の受取まで含むか
次に、規約を見る
法律の側をクリアできそうでも、サービス側の規約で特商法表記への利用を禁じている場合があります。「登記はOK、特商法表記はNG」という規約は実在します。登記に使えることと、特商法に使えることは別々に確認してください。
申込前に確認する2行:
「この住所を、特定商取引法にもとづく表記に記載してよいか」
「郵便物・荷物・返品を受け取れるか。受け取れる場合の追加料金はいくらか」
比較表では、この2点を並べています。→ 住所を借りるサービスの比較/郵便物と荷物の扱い
そもそも表示を省略できる場合がある
通信販売の広告では、消費者の請求によって遅滞なく広告表示事項を書面または電子メールで提供する旨を広告に表示し、実際に請求があったときに提供できる措置を講じている場合、住所および電話番号の表示を省略できるとされています。
「ネットに住所を出したくない」だけが理由なら、まずこの制度を検討してから、住所を借りるかどうかを決めるほうが順番として自然です。
プラットフォームを使う場合
モール型のECや予約サイトでは、プラットフォーム側の規約で住所の記載方法が指定されていることがあります。特商法の要件を満たしていても、出店規約で別の運用を求められることがあるため、出店先のルールも合わせて確認してください。
住所を借りる場合の候補
受け取りの可否と料金で条件が変わります。荷物や返品が届くなら、転送料まで含めた年額で比べてください。
- レゾナンス
:プランにより転送頻度が変わります - 月額880円・法人登記可(月4回転送)
:月4回転送 - Regus(リージャス)
:レンタルオフィスも扱う事業者です → レンタルオフィスとの違い
条件ごとの並べ方は 条件別のおすすめ、料金の内訳は 料金相場と内訳 にまとめています。
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6問で、先に手をつける順番を出す出典:消費者庁「特定商取引法ガイド」通信販売広告について/通信販売広告Q&A(Q15・Q17)。最終確認日:2026年9月8日。このページは法務の助言ではありません。個別の可否は原文と専門家でご確認ください。