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電子帳簿保存法で
最低限やること

全部を理解する必要はありません。ひとり法人がまず押さえるのは「電子取引データの保存」の1点です。ここだけが、やらなければならない部分です。

対象になるデータ

国税庁の案内では、申告所得税・法人税に関して帳簿・書類を保存する義務のある方が、注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書などに相当する電子データをやりとりした場合には、その電子データ(電子取引データ)を保存しなければならないとされています。

「メールで届いた請求書PDFを印刷してファイルに綴じる」だけでは足りません。データそのものを残す必要があります。ここが従来との一番の違いです。

求められる3つのこと

要件専用システムなしでの対応方法
改ざん防止のための措置事務処理規程を定めて守る方法があります(国税庁がサンプルを公開しています)。タイムスタンプの付与や、訂正・削除の履歴が残るシステムでの授受・保存という方法もあります
「日付・金額・取引先」で検索できる①表計算ソフトで索引簿を作る ②ファイル名に規則性をもって「日付_金額_取引先」を入れて特定のフォルダに集約し、フォルダの検索機能を使う
ディスプレイやプリンタ等の備付け画面で見られて、印刷できる状態にしておく

出典:国税庁「電子取引データの保存方法をご確認ください」(電子帳簿保存法・令和6年1月以降用)

ファイル名の付け方の例(国税庁の資料より)
20240331_110000_(株)霞商店.pdf
20240228_330000_国税工務店(株).pdf
つまり「日付_金額_取引先.pdf」で1つのフォルダに集めるだけで、検索の要件に対応できる形になります。

猶予措置がある

令和5年度改正により、保存時に満たすべき要件に従って保存できなかったことについて所轄税務署長が相当の理由があると認める場合で、かつ税務調査等の際にデータのダウンロードの求めと、印刷した書面の提示・提出の求めに応じられるようにしている場合には、改ざん防止や検索機能などの要件に沿った対応は不要となり、電子取引データを単に保存しておくことができるとされています。事前申請は不要です。

ただし「何もしなくてよい」ではありません。国税庁は、システム等の整備が整っていて原則的なルールに従って保存できるにもかかわらず、資金繰りや人手不足等の特段の事情がなく保存していない場合には、相当の理由があるとは認められないとしています。データを残すこと自体は必要です。

設立直後にやっておくと楽なこと

1. 電子取引データを入れるフォルダを1つ決める
2. ファイル名を「日付_金額_取引先」に統一するルールを決める
3. 改ざん防止の事務処理規程を作って保存する(国税庁のサンプルが使えます)
4. 会計ソフトの機能で対応するなら、その機能を設立時から使い始める

1年分たまってから整理するのが、いちばん時間を食います。取引が少ない設立直後に形を決めてしまうのが現実的です。→ 法人の会計をどう回すか

ほかの2つの区分は任意

電子帳簿保存法には、電子取引データ保存のほかに「電子帳簿等保存」(自分で作る帳簿・書類を電子のまま保存する)「スキャナ保存」(紙で受け取った書類をスキャンして保存する)があります。この2つはやりたい人がやる仕組みで、対応しなければ紙で保存すればよい、という関係です。

まず電子取引データ保存だけを固めて、余力があればスキャナ保存を検討するという順番で問題ありません。

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6問で、先に手をつける順番を出す

出典:国税庁「電子取引データの保存方法をご確認ください」(令和5年7月、令和6年1月以降用)、「電子帳簿等保存制度特設サイト」。最終確認日:2026年9月8日。このページは税務の助言ではありません。適用は税務署か税理士にご確認ください。