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法人設立で失敗しやすい点

設立そのものは失敗しません。困るのはあとから直すのに費用と時間がかかるものです。5つあります。

1. 住所を安易に決めてしまう

本店を移すには変更登記が必要で、登録免許税がかかります。管轄の法務局をまたぐかどうかで金額が変わります。金額は法務局の資料で確認してください。

自宅で登記すると、登記事項証明書は誰でも取得できるため、住所は公開情報になります。賃貸契約で事業利用が禁じられている場合もあります。

2. 事業目的を狭く書きすぎる

定款の事業目的に書いていない事業は、実務上できないものと考えてください。あとから追加するには変更登記が必要です。

許認可が要る事業は、目的の書き方まで指定されることがあります。建設業・人材・古物などを予定しているなら、先に管轄に確認してください。

3. 決算期を何となく決める

設立月の前月末を決算期にすると、1期目が最長になります。逆に近すぎる月にすると、設立してすぐ決算が来ます。

繁忙期と決算作業が重なると、毎年きつくなります。ここは一度決めると変えにくいので、事業のサイクルを見て決めてください。

4. 青色申告の承認申請を出し忘れる

これが一番もったいない失敗です。期限を過ぎると、その事業年度は青色申告ができません。赤字の繰越しなどが使えなくなります。

設立第1期から青色申告をする場合の提出期限は、「設立の日以後3か月を経過した日」と「設立事業年度終了の日」のうち、いずれか早い日の前日までです(国税庁「青色申告書の承認の申請」)。
決算期の置き方によっては設立から3か月を待たずに期限が来ます。設立したらすぐ出すのが安全です。詳細と最新の取扱いは国税庁の資料で確認するか、税理士に依頼してください。

5. 社会保険の加入を後回しにする

法人の事業所は、事業主のみの場合を含めて厚生年金保険・健康保険の強制適用事業所とされています(日本年金機構)。「売上が立ってから」で後回しにできる性質のものではありません。

ただし役員報酬をいくらにするかで扱いが変わる部分があります。報酬が支払われない場合の被保険者資格については個別の判断になるため、設立後に年金事務所へ確認してください。保険料は会社と個人で折半して負担するため、法人化の損得を考えるときはここも計算に入れてください。

まとめ

1〜3は登記に関わるのでやり直しに費用がかかるもの。4〜5は期限を過ぎると取り返せないもの。
設立の前に決めるのは1〜3、設立の直後にやるのが4〜5です。

最終確認日:2026年9月8日/このページは税務・法務の助言ではありません。金額と期限は必ず一次資料か専門家で確認してください。